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アメリカはヒロシマ、ナガサキを見つめ出したか

 09.8.10
 ナガサキの日(昨日)の夜、テレビで日系3世の映画監督、スティーブン・オカザキさんが作ったドキュメンタリー「ヒロシマナガサキ」を見ました。 
 番組では、おそらく今までアメリカでは公表されてこなかったと思われるような被爆者の焼けただれた姿の写真や映像が次々に映し出され、被爆者の証言も原爆投下時のみならず、その後の生活の言語に絶する苦労にも及んでいました。被爆の全体像を被爆者の視線から捉えようとする監督の意気込みが伝わってくる思った以上の力作でした(原爆投下機の兵士の証言もありましたが…)。
 20年余前、近未来の核戦争を描いたアメリカドラマ「ザ・デイ・アフター」を見たとき、核戦争への警鐘を鳴らすその姿勢には共鳴したものの、核使用後の街の様子があまりにスマートに描かれており、「核兵器て、この程度かと思われたら困るなぁ。でもこれがアメリカの限界かな」と思ったことのある私としては、この作品が2年前に全米で放送されたものであることを知って、正直驚きました。
 番組でオカザキ監督は「アメリカ社会は、ヒロシマ、ナガサキを政治的に論議することはあっても、その実態を見ようとはしてこなかった」と述べていました。被爆の実態をまず知ろうという機運の高まりが、オバマ大統領を誕生させ、彼の核廃絶演説に結びついていったのならば、これほど勇気づけられることはありません。

by takeshi_yamagen | 2009-08-10 11:50  

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