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死ぬまでに祖先の生きた記録をまとめねば…

 11.5.23
 世がバブルへと進みつつあった1980年代、開発に先立つ埋蔵文化財の調査が各地で激増していました。お隣の町豊中市でも例外ではなく、豊中市の埋蔵文化財担当の嘱託職員であった私は、多い時は三つの調査現場をかけもちするなど、実に忙しい時を過ごしていました。
 そんな時代、多くの遺跡調査団の団長を務めてくださった亥野彊先生を囲む会が、21日豊中市内で開催され、往時の豊中の文化財行政を、行政マンとして、専門家として、そしてアルバイト作業員として支えた面々約40人が久々に集いました。
 自らの力量不足もあって十分な調査をしてきたとはとても言えません。しかし、豊中の歴史の解明に貢献してきたことに対する一定の自負はあります。
 気がかりなのは、その調査記録の多くが正式な報告書が出ることなく眠っていること。報告書が出ていないということは、税金を使って行った調査の成果が国民の財産になっていないということでもあります。
 また、誰が見てもわかるように、調査データを残してきたつもりではありますが、やはりちゃんとした報告書は「掘った人間」しか書けないのも事実。
「死ぬまでには報告書を書こう」
「それまでアタマぼけんようにしとかなあかんなぁ」
仲間とひそかに晩年の「生活設計」を語り合った次第です。

 ところで、会の冒頭で、思いがけず当選祝いの花束をいただきました。青春をともに過ごした仲間に祝ってもらい、本当にうれしかったです。幹事の竹谷俊彦さんをはじめ、皆さん本当にありがとうございました。

by takeshi_yamagen | 2011-05-23 01:09 | 歴 史 夜 話  

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