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半沢直樹はレーニンを読んだか①

 13.9.3
半沢直樹はレーニンを読んだか①_c0133503_7362960.jpg 思うことがあってレーニン「資本主義の最高の段階としての帝国主義」いわゆる「帝国主義論」(『全集』第22巻)を久々に通読しました。
「カルテル、シンジケート、トラスト、および、これらのものと融合して数十億の金を十ばかりの銀行の資本がすでに発生」(P307)、そして「(これらの)「金融資本」を基礎として金融寡頭制が作りだされること」(P307)、「帝国主義のもっとも経済的基礎の一つである資本輸出は、金利生活者の層の生産からこの完全な遊離をますますつよめ」(P319)ていくなど帝国主義段階の資本主義の変遷を解明し、「金利生活者国家は、寄生的な、腐朽しつつ資本主義の国家…」(P322)であると断じています。
 レーニンは資本主義の初期の段階では生産力を引き上げるために積極的な役割をも果たしていた銀行が、生産から遊離した金利生活者のものとなっていく過程を資本主義の腐朽の一貫ととらえたわけです。さらに言うならばレーニンの時代(「帝国主義論」の執筆は1916年)よりも大銀行は国家との癒着を強めてその腐朽性を進めていると言えるでしょう。

by takeshi_yamagen | 2013-09-03 06:19 | 山元のすべらない話  

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