人気ブログランキング | 話題のタグを見る

無理が通れば道理が引っ込む ―細川氏原発公約案に接して―

 14.1.17
 新聞報道によると、14日明らかになった細川氏の選挙公約案は「柏崎刈羽原発の再稼働については、反対を明確に打ち出すかどうか慎重に検討している」と再稼働に含みを持たしているとのこと。その点について「これでは再稼働容認ではないか」「小泉さんの即時「原発ゼロ」って言ってたやないの」などの批判の声がネット上で飛び交っています。
 改めておさらいするならば、震災後日本は電力需要の最も高まる夏季を2度も原発なしで乗り越えてきました。原発なしでやっていけることが明確になった現在全ての原発を再稼働させないでそのまま廃炉にすることが最も現実的で道理ある道です。
 もし仮に柏崎刈羽原発の再稼働を認めればどうなるでしょうか。当然他の原発もさしたる必然性、緊急性も示さずに再稼働を堂々と申請することになるでしょう。つまり一つ前例をつくれば、再稼働に歯止めが聞かなくなると私は思うのです。少なくとも柏崎刈羽原発再稼働を認めた人間は他の原発再稼働を拒否する術を失います。
 「無理が通れば道理が引っ込む」とはまさにこのことではないでしょうか。
 細川選挙公約案ではさらに「再生可能エネルギーの利用が本格化するまでは、電力需要に応えるため石油や石炭などの化石燃料への依存を続けざるを得ない」と述べ再稼働容認を示唆しています。細川氏は「地位温暖化を進める化石燃料依存はだめ、だから原発活用」と言いたげようです。
 原発の止まっている現在「つなぎ」で化石燃料への依存度が一時的に上昇することは仕方ありません。しかし電力需要が原発なしで賄えている以上再生利用エネルギー利用に本気に取り組みを強めながら化石燃料依存を低めていくのが筋というものではないでしょうか。原発再稼働はやはり論外です。
 このようにあれこれ理屈をこねていますが細川選挙公約案は原発ゼロを遠い未来のかなたに追いやるものとしか私には思えないのです。
 それにしても細川さんの「原発ゼロについては『本気度』に疑問符がつく」と指摘しましたが、残念ながら2日も待たずにそれが証明されてしまったようです。 

by takeshi_yamagen | 2014-01-17 12:56  

<< またあまり落ち着かない1週間に... 脱原発は歓迎だが… ―都知事選... >>