守ろう!府立博物館
2008年 04月 16日
08.4.16
10日に続いて博物館話。
13日、大阪歴史博物館(中央区谷町NHK隣)で開かれたシンポジウム「歴史遺産と博物館―地域文化をはぐくむために」(大阪府の博物館を支援する会)に参加しました。
これは橋下知事のもとで府立博物館の統廃合が進められようとする中で、もう一度博物館の意味を見直して、市民にその存在意義をアピールしていこうとの趣旨で開催されたものです。
最初に役者と考古学研究者の「二足のわらじ」を履いておられる苅谷俊介氏の講演がありました。苅谷さんは、博物館は単に「もの」を見せる場にとどまるものではなく、その背後にある製作者の思いなど「こころ」に思いをはせることのできる場、そして、子どもたちにそれを語っていくことができる場であることを指摘したうえで、「博物館を廃止・売却してしまうことは、大阪の文化を消してしまうこと」と強調されました。
次に各地の博物館のユニークな活動報告、そして報告者によるシンポジウムが続きました。その中で出された「展示や行事に工夫を凝らすなかで、意外にも歴史をまだ学んでいない小学校低学年に人気がある」(兵庫県立考古博物館 多賀茂治氏)、「環境問題などの切り口も重要である」(福永伸哉大阪大学教授)といった発言は、歴史系の博物館だからといって間口を狭くする必要がないことを示しており、そこに私は博物館の無限の可能性を感じました。
最後に、「戦争の惨禍を経験した日本人はその誤りを繰り返さないために過去を学ぶことの重要性に気づいた。歴史から学ぶことはたくさんあるが、書物だけでは限界がある中で、博物館の重要性はますます高まっている」という大阪市立大学名誉教授直木孝次郎先生の熱いメッセージが紹介されました。
府立博物館はどれひとつとして欠けさせてはならない…、
参加者誰もがその思いを固めあって散会となりました。
なお、「大阪府の博物館を支援する会」では、博物館存続の署名活動に取り組んでおられます。詳しくは同会HP(http://osakahakubutukan.blog.shinobi.jp/)まで。
10日に続いて博物館話。
13日、大阪歴史博物館(中央区谷町NHK隣)で開かれたシンポジウム「歴史遺産と博物館―地域文化をはぐくむために」(大阪府の博物館を支援する会)に参加しました。
これは橋下知事のもとで府立博物館の統廃合が進められようとする中で、もう一度博物館の意味を見直して、市民にその存在意義をアピールしていこうとの趣旨で開催されたものです。
最初に役者と考古学研究者の「二足のわらじ」を履いておられる苅谷俊介氏の講演がありました。苅谷さんは、博物館は単に「もの」を見せる場にとどまるものではなく、その背後にある製作者の思いなど「こころ」に思いをはせることのできる場、そして、子どもたちにそれを語っていくことができる場であることを指摘したうえで、「博物館を廃止・売却してしまうことは、大阪の文化を消してしまうこと」と強調されました。
次に各地の博物館のユニークな活動報告、そして報告者によるシンポジウムが続きました。その中で出された「展示や行事に工夫を凝らすなかで、意外にも歴史をまだ学んでいない小学校低学年に人気がある」(兵庫県立考古博物館 多賀茂治氏)、「環境問題などの切り口も重要である」(福永伸哉大阪大学教授)といった発言は、歴史系の博物館だからといって間口を狭くする必要がないことを示しており、そこに私は博物館の無限の可能性を感じました。
最後に、「戦争の惨禍を経験した日本人はその誤りを繰り返さないために過去を学ぶことの重要性に気づいた。歴史から学ぶことはたくさんあるが、書物だけでは限界がある中で、博物館の重要性はますます高まっている」という大阪市立大学名誉教授直木孝次郎先生の熱いメッセージが紹介されました。
府立博物館はどれひとつとして欠けさせてはならない…、
参加者誰もがその思いを固めあって散会となりました。
なお、「大阪府の博物館を支援する会」では、博物館存続の署名活動に取り組んでおられます。詳しくは同会HP(http://osakahakubutukan.blog.shinobi.jp/)まで。
by takeshi_yamagen | 2008-04-16 15:51 | 博物館は楽し