積ん読・乱読・熟読日記7 パール・バック著『大地』、その途中経過
2009年 06月 05日
09.6.5
今回触れるのは、パール・バック(1892~1973)の大著『大地』。
実は、全4冊の最初の1冊を読み終えたばかりに過ぎないのだが、これが実に面白く、ちょっとだけ途中経過報告。
舞台は19世紀後半から20世紀初頭の中国の農村。貧民から大富豪へとのし上がっていた王龍は、平和な晩年を望むのだが、次第に反目し始める3人の息子たちと、革命と戦争の足音が、王家を波乱の渦に巻き込みそうな気配…、久しぶりにわくわくする長編小説に出会った喜びに私は浸っている。
ところで、父親と息子たちが主人公の小説というと、まず思い起こされるのはドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』であろう。読後人生が変わるとまで言われるこの小説、確かに彼らの突出した個性のぶつかり合いには圧倒されたが、幸か不幸か人生までは変わらなかった。
私の場合、カラマーゾフより王家の兄弟のほうが、紙上での跳梁を約束してくれそう。第2分冊以降が楽しみだ。読者の皆さん、決して今後の展開を私に教えたりしないでくださいね。
今回触れるのは、パール・バック(1892~1973)の大著『大地』。
実は、全4冊の最初の1冊を読み終えたばかりに過ぎないのだが、これが実に面白く、ちょっとだけ途中経過報告。
舞台は19世紀後半から20世紀初頭の中国の農村。貧民から大富豪へとのし上がっていた王龍は、平和な晩年を望むのだが、次第に反目し始める3人の息子たちと、革命と戦争の足音が、王家を波乱の渦に巻き込みそうな気配…、久しぶりにわくわくする長編小説に出会った喜びに私は浸っている。
ところで、父親と息子たちが主人公の小説というと、まず思い起こされるのはドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』であろう。読後人生が変わるとまで言われるこの小説、確かに彼らの突出した個性のぶつかり合いには圧倒されたが、幸か不幸か人生までは変わらなかった。
私の場合、カラマーゾフより王家の兄弟のほうが、紙上での跳梁を約束してくれそう。第2分冊以降が楽しみだ。読者の皆さん、決して今後の展開を私に教えたりしないでくださいね。
by takeshi_yamagen | 2009-06-05 22:28 | 積ん読・乱読・熟読日記