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地方自治の原点を見た思いです ―映画「渡されたバトン さよなら原発」から―

 13.3.25
 一昨日お知らせした映画「渡されたバトン さよなら原発」を見てきました。
 過疎のまち新潟県巻町に提示された原発計画。北東電力が示した目がくらむような土地買上げ代や賠償金を前に町民は戸惑い、賠償金つりあげのための「原発反対デモ」が起こるなど住民の心はすさんでいきます。町の料理屋「珊瑚屋」の主人五十嵐(赤塚真人)も最初は「町が活性化するなら」「国策だから」と賛成しますが、「私たちは先祖から代々バトンを受け継ぐ歴史の中継ランナーのようなもの。時代は少しずつ変わっていく。大気汚染や原発のような昔なかったようなものがバトンにくっついてくる。私たちは子どもたちにどんなバトンを渡せばよいのか」という原発に反対する娘たちの問いかけに次第に態度を変えていきます。
 やがて巻町の住民は「反対しているのはアカだ」といった古典的な反共宣伝、「もう原発は決まったことだから」という既成事実化、「おまえたちはいくらほしいんだ」という中傷など、さまざまな分断攻撃を乗り越え、原子力発電所の恐ろしさを学ぶ中で、原発反対の町長(宍戸開)を誕生させ、その後行われた住民投票で過半数が反対の意思を示したのです(投票率89%、反対61%)。
 まちの未来は住民が決める―、地方自治の原点を改めて教えてくれたこの作品、一人でも多くの人に見てもらいたいものです。

 そういえば池田市でも小学校廃校反対運動の初期には「誰に言われてやってるの?」「もう小学校なくなるの決まったことやで」といった声がちらほら聞かれました。
 池田の場合、市民はすぐに乗り越えたので、これらの策動がどこまで組織的なものであったかはよくわかりませんが、まぁ、住民の意に反することをしようとする者の考えることはいつでもどこでも同じだということですわな。

by takeshi_yamagen | 2013-03-25 02:30 | 銀 幕 日 記  

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