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目で追う前に声に出して読め  ―樋口一葉「たけくらべ」を読んで―


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「廻れば大門の見返り柳いと長けれど、お歯ぐろ溝に燈火うつる三階の騒ぎも手に取る如く、明けくれなし車の往来にはかり知られぬ全盛をうらないて…」

 冒頭から文語体の段落わけのない文章が延々3ページ続き、五千円札の図柄にもなっている人の作品とはいえ、何度も途中断念を繰り返して積ん読歴30年を迎えたわが家の樋口一葉の「たけくらべ」(角川文庫)。

 罪の意識に苛まれたわけでもないのですが、この正月再挑戦。今回は試しに口に出して音読してみると、あら不思議、正月三日間で一気に読了できちゃいました。美登里、信如、正太郎を始めとした青年たちの恋とも友情とも知れぬ交流の様子が、百年以上前の東京の話とは思えぬほど生き生きと浮かび上がってきたのです。

 彼女の無駄のない抑揚の効いた文章に「文学には口に出して読まなければならないものがあるんだぁ」と思い知らされた次第。「お札の人」だけのことはあります。


 追伸;巻末年譜で樋口一葉の誕生日が私と同じであることがわかりました(新暦換算5月2日)。私より89歳年上のお姉さんですが、夭逝されたことが悔やまれます(1896年没 享年24歳)。










by takeshi_yamagen | 2019-01-16 15:01 | 積ん読・乱読・熟読日記

日本共産党 大阪・池田市会議員  山元たけしの日々の活動を綴ります


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