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積ん読・乱読・熟読日記3 整理の極意

 08.9.15
 自他ともに認める整理下手な私。今まで資料や情報の整理本をいくつか読んできましたが、大抵はやりかけて挫折してしまいました。数少ない役立った整理本を2冊紹介します。
 まずは梅棹忠夫著『知的生産の技術』(岩波新書 1969)。資料はすべてカードにしていつでも分類しなおせるようにすることを強調。それができないノートやスクラップブックの非合理性を説く内容は衝撃的でした。永六輔さんの『大往生』が出るまで岩波新書の売上げトップだったのも頷けます。
 もう一つは野口悠紀夫著『超整理法』(中公新書 1993)。この本の言いたいことは二つだけ。一つ目は、資料は日付と内容を書いた袋の中に入れて、作成順にまず並べていくこと、二つ目は以前の資料を利用したら、その袋を元の場所ではなく、最も新しいところに並べること。そうすると、資料棚の一方に新しい資料とよく使う資料が、その反対側に古くて使わない資料(多くは処分できるもの)が自然に集まってきて必要な資料をすばやく見つけることができるというわけです。
 資料を分類しなおせる状態に置く点は、『知的生産の技術』と同じ発想ですが、そこに時間軸と使用頻度の考え方を導入し、探し出す時間の短縮を図ったのがこの本の凄いところ。早速家でも役所でも実践しています。ずぼらな私にも簡単にできるし、効果覿面です。
 ちなみに私はこれを書籍でも実践していて、よく使う本はしだいに本棚の一方に寄ってきています(おかげで、全集などもばらばらになりつつありますが…)。
 ただ、これらの整理法はいずれも個人の資料整理を念頭の置いたもの。複数の人間が共有できる、よりよい整理法はないものでしょうか。 

by takeshi_yamagen | 2008-09-15 13:23 | 積ん読・乱読・熟読日記  

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